2006-01-01から1年間の記事一覧

Ensemble Pierre RobertのCharpentierの小モテット「四旬節の黙想」

少し前にブログ各所で話題になっていたエスクァイア9月号を遅ればせながら買ってみたんですが、その中の2つ目の特集「古楽器サウンド〜」の付録で付いていたALPHAという古楽レーベルのサンプルCDが結構面白く、いくつかの曲はもっと聴いてみたいな、という…

Kuijken/La Petite BandeのJ.S.Bachモテット集

カンタータ集の陰に隠れてあまり話題になっていないようですが、S.Kuijken/La Petite BandeによるJ.S.Bachのモテット集が別レーベルからリリースされていたんですね、ということでこれも買ってみました。当然ながらこれもOVPPです(ただしいわゆる二重合唱な…

Robert LevinのMozartクラヴィーアソナタ集Vol.1

今年はMozartイヤーということでこれでもかというくらい新譜が出ているのですが、今度またRobert Levin(ロバート・レヴィン)のフォルテピアノによるクラヴィーアソナタ集(第1〜3番)がリリースされて、今年は既にTilney、Oort、Rampe盤を買っていてもうお…

BagliniのBach/Busoniピアノ編曲集

カタカナで書くとPolliniと一字しか違わないため日本では紛い物扱いされることもある(笑)Maurizio Baglini(マウリツィオ・バリーニ)ですが、J.S.BachのBusoniによる編曲集というやや意外な方面から新譜を出してきました。曲はトッカータ、アダージョとフー…

Kuijken/La Petite BandeのJ.S.Bachカンタータ集Vol.3

S.Kuijken/La Petite BandeのJ.S.Bachのカンタータ集Vol.3がリリースされたので当然のごとく購入。今回は第82,178,102番の3曲。歌手陣は上声からHermans,Noskaiova,Genz,Grabbenで、男声は前回と同じ、アルトのNoskaiovaはVol.1から復帰、ソプラノのHer…

Jenny Linの’The Eleventh Finger’

現代モノのピアノはあまり聴かないのですが、超絶技巧系(というかエチュード系)はちょっと興味があって、今回の'The Eleventh Finger'と題するCDも、10本の指では弾けないような(?)技巧的な曲を集めたアルバムということで買ってみました。演奏はJenny Lin…

HamelinのBrahmsピアノ協奏曲第2番

夏休みで田舎でのんびりしていたらまた更新が遅くなってしまいました(^^;)。ここにも書いたようにMarc-Andre Hamelin(マルカンドレ・アムラン)は私の好きなタイプのピアニストではあるんですが、彼の最大の問題(?)は彼の録音したい曲と私の聴きたい曲のint…

BrautigamのBeethovenピアノソナタ集Vol.3

以前書いたようにRonald Brautigam(ロナルド・ブラウティハム)のフォルテピアノ演奏はあまり私の好みでなく、HaydnもMozartもそれぞれ1枚味見で聴いただけで終わりになっているですが、Beethovenについては彼の指回りの良さが発揮されるのではないかとい…

Gavrylyukのマイアミ国際ピアノフェスティバル・ライヴ

Alexander Gavrylyuk(アレクサンダー・ガヴリリュク)の2005年マイアミ国際ピアノフェスティバルでのライヴは、以前DVDが出ていましたが(私は未視聴)、同じ内容のものが今度はCDでリリースされていたので、曲目的には既出のCDに含まれているものが多いの…

アルペジオーネで弾いたSchubertのアルペジオーネソナタ

アルペジオーネで弾いたSchubertのアルペジオーネソナタの録音というと、昔ArchivからLPが出ていたと思うのですが、そのときの評として、この楽器が廃れてしまったのも無理なからん、という感じのものがあって、そんなものなのか(資料的価値しかないのか)…

Caroline Fischerのデビュー盤

昨日に引き続いて今日はドイツ出身のピアニスト、Caroline Fischer(カロリーネ・フィッシャー)のデビュー盤の感想。ジャケットを見ると、J-Classicでよくあるようなヴィジュアル先行型の演奏家っぽい雰囲気が漂っていて、正直買おうかどうか迷ったのですが…

Ladislav Fanzowitzのデビュー盤

Ladislav Fanzowitz(ラディスラフ・ファンゾヴィッツ)というスロヴァキア出身のピアニストのデビュー盤の感想を。曲はHorowitz編のカルメン幻想曲、星条旗よ永遠なれ、結婚行進曲、Cziffra編の美しく青きドナウ、Godowsky編のこうもりの主題による交響的変…

DuchableのLisztピアノ曲集

Francois-Rene Duchable(フランソワ=ルネ・デュシャーブル)の、これまで持っていなかったLisztのピアノ曲集のCDが廉価盤で再発されていたのでこの機に買ってみました。曲は、葬送、コンソレーション第3番、エステ荘の噴水、バラード第2番、メフィストワル…

LonquichのFaure/Ravel/Messiaenピアノ曲集

週末に風邪を引いてしまい、間隔が少し空いてしまいました。Alexander Lonquich(アレクサンダー・ロンクィッヒ)と言えば、昔EMIから出ていたF.P.ZimmermannによるProkofievのヴァイオリンソナタ集でピアノパートを務めていたピアニスト、ぐらいの認識しか…

Jura Margulisのピアノ・トランスクリプション集

Jura Margulis(ユラ・マルグリス)は実は割りと最近名前を知ったピアニストで、以前'Live on Horowitz Steinway'というタイトルの、Horowitzのピアノで弾いたという謳い文句のライヴCDを店で見かけて、迷った挙句結局スルーしたのですが、最近になってより…

Midori SeilerのMozartヴァイオリン協奏曲第2,3番ほか

先日のブログで取り上げたMidori Seiler(ミドリ・ザイラー)によるSchurbertのヴァイオリンソナタがよかったので、彼女の別のCDを買ってみました。まずはMozartのヴァイオリン協奏曲第2,3番と交響曲第29番がカップリングされた1枚。バックはImmerseel指揮…

WispelweyのVivaldi チェロ協奏曲集

以前も書いたようにPeter Wispelwey(ピーター・ウィスペルウェイ)は私の好きなチェリストなんですが、少し前に彼のSchumannのチェロ協奏曲のCDを買ったら(例によって配送無料&マルチバイ・ディスカウントのための抱き合わせ用ですが^^;)、目的のSchuman…

時代楽器の呼び方

私は「時代楽器」という言い方をするのですが、世間一般的にはそれほどポピュラーとは言い難く、でも私がこの言葉を使うのはそれなりの理由があります、ということで今回はその話。世の中でいわゆる時代楽器を指す言葉としては以下くらいがあるでしょうか。 …

Midori Seiler/ImmerseelのSchubertヴァイオリンソナタ集

このブログでも何度か取り上げているように、私は時代楽器による演奏が結構好き(と言っても新譜を細かくチェックしているわけではない)のですが、これまでSchubertのヴァイオリンソナタを時代楽器で演奏した盤は持っていなかったところへ、新譜が出ていた…

「作曲者の意図を尊重」と言うけれど

昨日のN響アワーでShostakovichのピアノ協奏曲第1番をやっていたので少しだけ見ましたが、注目していたのは終楽章の最後のピアノソロの部分。ここは一旦テンポを落とし、そこから元のテンポに加速していく人が多いので、Toradzeはどうするのかな、と思ってい…

Jeffrey Bakerの’Fantastic World of Franz Liszt’

前回から電子音楽つながりということで、昔買った盤ですがCDの紹介を。私は電子音楽というかシンセサイザーものはあまり聴かないのですが、割と気に入っているのが2つあって、1つは前回も触れた'Switched-on Bach'(ただし続編の'Switched-on Brandenburgs…

J.S.Bach/高橋悠治のフーガの[電子]技法

高橋悠治のDenonへの一連の録音の復刻版がリリースされていますが、聴きたいと思うものは既に以前のCD化のときに買っていたので今回はまあいいかなとも思ったのですが(ただオリジナルジャケットは魅力)、せっかくの機会なので今まで持っていなかったフーガ…

HogwoodのGibbons鍵盤作品集

これも先日CD店の新着コーナーを眺めていて見つけたもので、Christopher Hogwood(クリストファー・ホグウッド)によるGibbonsの鍵盤作品集。元はL'Oiseau-Lyreから'75年頃に出ていたもので、実は私は昔からこれのCDを探していて、と言っても本当にCD化され…

BahramiのJ.S.Bach6つのパルティータほか

先日CDショップの新譜コーナーを見ていたら、Ramin Bahrami(ラミン・バーラミ)というピアニストによる、J.S.Bachの6つのパルティータとフランス風序曲を入れた2枚組CDが出ていて、ジャケットのセンスが良さげで何となく期待できそうな気がしたので買って…

Petronel MalanのMozartピアノ編曲集

前回言ったPetronel MalanのMozartのピアノ編曲集が届きました。ジャケット写真を見ると、気のせいかBachのときより若返って見えます(若作り?)。曲はHummelのフィガロ幻想曲、Glinkaのモーツァルトの主題による変奏曲、Thalberg編曲のラクリモサ(レクイ…

Petronel MalanのJ.S.Bachピアノ編曲集

ネットショップの新譜情報を見ていたら、Mozartイヤーにちなんでか、Hummelのフィガロ幻想曲とか、ThalbergやAlkanらによるMozart作品のピアノ編曲などを集めた面白そうなCDが出でいて注文したのですが、よく見ると同じピアニストで同様にIgnaz Friedmanらに…

Markus GrohのLisztピアノソナタほか

Gramophoneの7月のEditor's Choice(Top 10 Recordings)を見ていたら、Markus Groh(マルクス・グロー)によるLisztピアノ曲集が載っていたので、Liszt好きとしては一応押さえておいた方がよいかな、ということで買ってみました。曲はロ短調ソナタ、BACHの…

Podger/CooperのMozartヴァイオリンソナタ集Vol.3

以前もこのブログで取り上げたRachel Podger(レイチェル・ポッジャー)とGary Cooper(ゲイリー・クーパー)によるMozartヴァイオリンソナタ集のVol.3が出たので迷わず購入。「迷わず」というのも、以前も書いたようにこのシリーズはこれまでSACDのためか値…

BerezovskyのBeethovenピアノ協奏曲第6番ほか

Beethovenのピアノ協奏曲第6番Op.61a(ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.61の作曲者自身による編曲版)は、話題に上ることも少なくて、駄作とまでは言わないまでも、優れた原曲があるのにわざわざ演奏する価値があるの?、みたいな言われ方をすることもあるのです…

Stadtfeld plays Bach

Martin Stadtfeld(マルティン・シュタットフェルト)と言えば、デビュー盤のゴルトベルク変奏曲が'Gouldの再来'みたいな宣伝のされ方をして(レーベルも同じSony Classical)、私も聴いてみたのですが、出来はあまり感心しなくて、それ以来避けて通ってきた…