2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧

今年最も印象に残った10枚

今年買った盤の感想がまだ終わっていないが、とりあえず締めくくりとして今年の10枚を。今年も順位は付けずにブログ掲載順に並べている。 Simone Dinnersteinの'Bach: A Strange Beauty' Alexander MelnikovのBrahmsピアノソナタ第1,2番ほか Dejan LazicのBe…

Abdel Rahman El BachのJ.S.Bach平均律第1巻

国内盤は高くてちょっと手を出す気にならないところへ、海外ショップで安く手に入るようになり購入。El Bachらしい明晰なアーティキュレーションによるキビキビとした演奏を期待していたのだが、全体的にタッチがちょっと重い。その上音色の変化が乏しく(こ…

Stephen HoughのLiszt & Griegピアノ協奏曲

今回の協奏曲はライヴではなくセッション録音。これまでの彼の協奏曲に秀演が多いのは実はライヴであることも関係しているのではないかと思っているので今回のはどうかとちょっと心配していたが、結果的にはそれがほぼ当たってLisztの1番とGriegはいまひとつ…

Shai WosnerのSchubertピアノソナタ第15&17番ほか

昨日のLewis盤と曲がかぶっているが、聴いたのは実はこちらの方が先。レリークは一音一音を慈しむようなじっくりとした足取りで、こういうのも悪くない、というかこちらの方が解釈としては普通か。録音のせいかLewis盤に比べると微妙に音が硬い感じがする。

Paul LewisのSchubertピアノソナタ第15,17,18番ほか

Lewisの久々のSchubertソロ録音。思えばデビュー盤の14&19番を聴いて以来彼には注目してきたわけだが、今回の新譜を聴いて、やはり今Schubertを弾かせたら最も信頼できる弾き手であると再認識した。大好きなレリーク第1楽章は思いのほか速めのテンポだったが…

Henri SigfridssonのSibelius交響曲第2,5番(ピアノ独奏版)

Sibeliusの交響曲は実は(サワリの部分を除いて)これまで聴いたことがなかったが、今までも春の祭典とかシェエラザードとか、ピアノ編曲版から入ってその曲の良さを知る、ということが多々あるので買ってみた。結論から言うと演奏が今ひとつパッとしないこと…

Andrew von OeyenのLisztアルバム

全体的にカチッとした楷書的な演奏。ロ短調ソナタでは見せ場でもあまり思い切った加速を見せずインテンポをキープするような傾向があるので、良く言えば機械のように精確な、悪く言えばちょっと柔軟さに欠けるような印象を受ける。他の曲はそうでもないけれ…

Evgeny Starodubtsevの20世紀ピアノソナタ集

収録されているのはProkofievの5番、Ginasteraの1番、Szymanowskiの3番、そしてBartok。テク的には特に強さを感じないが、解釈はよく考えられており、1音1音をゆるがせにしない姿勢が感じられるところは好感が持てた。どちらかというと知性派タイプか、と思…

Lang LangのLisztアルバム

Lang Langというと私の中ではもうイロモノ的ピアニストと認識されているのだけど、これを聴くと至極まともというか、技術もしっかりしていて打鍵もクリーン。逆にそれが(自分を含めて)爆演を期待している向きには物足りなく感じてしまう。

Nikolai LuganskyのLisztアルバム

全体的に良質な演奏であり、特にあげつらうような欠点もないのだけれど、昔の彼のCDを思うと、凄みのようなものが感じられず、彼もフツーのピアニストになってしまったのだなと思う。まあ自身でも自分はLiszt向きではないと言っていた気もするけど。

Joseph MoogのLisztアルバム

長いこと更新をサボっていたが、今年も残り少なくなったということで、溜まっている感想を一気に吐き出すことに。(それでも今年中に全部終わりそうにないけど…。)時間もあまりないのでいつもよりさらにシンプルに。 Moogは以前のCDでなかなかのテクを見せ…