2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

Jonathan BissのSchubertピアノソナタ第15&20番ほか

昨日のBeethovenのついでに一緒に買ったもの。こちらの方が録音が少し古いが印象はほぼ同じで、ライヴであることを感じさせないほどすっきりと整っているのだけど、やはり音が軽い感じで、もう一段の深みのようなものが欲しい気がする。もっとも20番は苦手曲…

Jonathan BissのBeethovenピアノソナタ集Vol.1

5,11,12,26番の4曲を収録。ネットショップで(聴けるところだけ)試聴したときは悪くなさそうに思えたのだが、じっくり聴いてみると少し物足りない。解釈は正統的でテクも悪くないが、録音のせいか全体的に音がやや軽く、強弱やアクセントなどにもう少しメリ…

Geoffrey BurlesonのSaint-Saënsエチュード全集

Saint-Saënsのエチュード集は久しぶりに聴いたが、やっぱりこの中ではOp.52-6(ワルツ形式で)とOp.111-6(第5協奏曲フィナーレ)の2曲が突出していて、他は正直しばらく(ずっと?)聴かなくてもいいかなと改めて感じた(笑)。演奏の方も、音は明晰で悪くなものの指…

Olli MustonenのScriabinアルバム

MustonenのScriabinというのは個人的にはちょっと意外な感じ。Scriabinの音楽というと何か茫として音が融け合っているイメージがあるが(Gouldの録音などもそんな方向を目指していた)、Mustonenの手にかかると1つ1つの線が明確な輪郭を持ち、響きは決して…

Igor KamenzのLiszt & Rachmaninovほか

リリースは2009年(録音はもっと古く'99年)だが先月のレコ芸の月評に載っていて気がついて買ったもの。Kamenzは以前のLisztアルバムがイマイチだった記憶があるが、今回は収録曲がいかにも私好みでつい手が出てしまった。今度は多くを期待してなかったせいか…

Andrei KorobeinikovのShostakovichピアノ協奏曲第1&2番ほか

Korobeinikovは2006年の浜コンで聴いて以来わりと贔屓にしているピアニスト。もともとが地味なピアニズムの人だけにこのような協奏曲で魅力を発揮するのはむずかしいのではと危惧していたが(Melnikovのときもそんなことを言っていたような)、果たして今ひ…

Yuja Wangの’Fantasia’

以前の盤で編曲物を出し惜しんでいるのではないかと思ったら、こっちにとっておいたみたい(それでもまだ入っていない曲があるけど)。今回も相変わらずよく回る指で、たとえばカルメン変奏曲など細部まで精巧に弾き込むさまはまるで細密画でも見ているかのよ…

Joseph MoogのRachmaninovピアノ協奏曲第3番ほか

メカは定評(?)のあるMoogのラフ3ということでちょっと興味があって買ってみたが、確かに第2楽章の中間部や第3楽章での細かな動きの部分では歯切れのよいcrispyなタッチでサクサクと突き進んでいくのが面白い。ただ例によって微妙なニュアンスとか陰影といっ…

Enrico PaceのLiszt巡礼の年 第1&2年

かつてLisztコンクールで優勝しただけあって、端正で正統派といった感じのLiszt。特に私の好きなダンテソナタが秀演なのがポイントが高い。欲を言えばオーベルマンの谷のクライマックス部分ではもう少し怒涛の攻めを見たいし、ダンテソナタの最後のPrestoは…