2009-01-01から1年間の記事一覧
Kuijken/La Petite BandeのJ.S.Bachミサ曲ロ短調 Herbert Schuchの'Nachtstücke' Kurosaki & NicholsonのBeethovenヴァイオリンソナタ集Vol.1 Eric Le SageのSchumannピアノ・室内楽作品集Vol.6 Amir Tebenikhinの"The Legend of Dombra" Olli MustonenのBee…
Liszt編のSchubert歌曲集やMendelssohnの無言歌集のアルバムはよくあるが、それらを1曲ずつ交互に並べるというのはちょっと珍しいかも。しかも糸を紡ぐグレートヒェンの次には紡ぎ歌というように、何かしらの関連のある曲を並べる趣向はなかなかよく考えてい…
Maltempoは1985年生まれのイタリアのピアニスト。ノルマの回想、ポルティチの唖娘によるタランテラ、死の舞踏(pf独奏版)などプログラムは結構意欲的なのだが、肝心の演奏の方は、ハズレとまでは言わないまでも全体的にやや平凡。(ノルマの難所の「戦争だ…
Bacchettiというピアニストは今まで知らなかったのだが、少し前のレコ芸海外盤試聴記で好意的に採り上げられていたのを機に購入。聴いてみたところ、解釈は装飾音を割と自由に入れているのを除けば至ってシンプルというか素朴。Fellnerのように現代ピアノの…
浜コンも3次になってくると長丁場の疲れからか、2次までにはなかったようなミスを重ねたり、あるいは今ひとつ精彩に欠ける演奏になったりするケースが目立ったのだが、彼は1次からずっと活きのよいを続けている。(もっとも今回CDを買ったのはGlazunovの第2…
Kim Hyun-Jungは1次でもまずまず悪くなかったが、2次のパファーマンスが目覚しく、特にChopinの第2ソナタが印象に残っている。ここで聴く3次もその調子を維持しているようである。彼女の長所として音に張りというか覇気があって、CDで聴く場合はさらにそれが…
今年の浜コンは3次以降は生で聴けなかったのでオンデマンドでぼちぼち視聴しているところだが、その中で気に入った演奏はライヴCDも注文している。まずは第1弾として1次から注目していたCho Seong-Jinの3次。(ちなみに曲目はここ参照。)彼の演奏はまさに正…
EMI時代になってからはどうも演奏が手堅すぎるというか、優等生すぎてて今一つ食い足りなさを感じるAndsnes。なので今回のCDも普通ならパスするところだったが、Horowitz+自作編曲版という話を聞いて気が変わった。もっともHorowitzの演奏自体はあまり好き…
Favre-KahnのCDは以前Tchaikovskyの協奏曲を試聴して、これはよいかも、と思ったものの曲自体があまり好きではないのでそのままになっていたが、今回のChopinは試聴の結果、購入。(例によって国内仕様は代理店が噛んで高いので海外サイトで。)改めて聴いて…
Vizi盤と同じく、これもタンホイザー序曲目当てで買ったものだが、やはり結果は今ひとつ。というかVizi盤よりさらに技術的にもどかしい。弾き飛ばすことなくキチンと弾こうという姿勢がある分、さらにテンポは遅くなり、ルバートも多くなっている。併録のロ…
Bartoのことだから今回も濃ゆいHaydnを聴かせてくれるのかなと思っていたが、果たしてその通り。特に緩徐楽章は並々ならぬ思い入れがあるのか、極端なスローペースに慈しむような弱音、常に表情を変化させる音色など、独自の世界に入っていく。(例えばテン…
Mustonen弾き振りによるBeethovenのピアノ協奏曲シリーズの待ちに待った完結編。特に4番を楽しみにしていのだが、第1楽章でのオケによる提示部後の最初のピアノのキレのある1フレーズを聴いただけで、まぎれもなくMustonen!と思わずニンマリしてしまった。…
実は前回のCDを買うときについでにこちらの盤(リリースはこちらの方が先)も一緒に買っていて、前回の盤を先に聴いたときそれを後悔したのだが、聴いてみるとこちらは結構悪くない。時代奏法もしっくりきているし、むしろ音程が安定している分、同じ曲を収…
Beethovenのヴァイオリンソナタを時代楽器とモダン楽器の両方で弾いて比べるという趣向のアルバム。個人的に興味があったのは楽器を変えたときに奏法も時代(歴史的)奏法からモダン奏法に変えるのかということだったが、さすがにそこまではやっていないようで…
先日少し触れたRomanovskyのDeccaデビュー盤をやっと入手。聴いてみるとやはり2枚目のアルバムよりはこちらの方が彼らしさが出ているようだ。特にPaganini変奏曲は全体としてなかなかの秀演。ただ、彼のBusoniコンクールのガラ・コンサートCDを初めて聴いた…
Mozartのピアノ協奏曲はPerahia盤で満足しているので普段あまり買うことはないのだが、これはたまたま冒頭の24番を店頭で試聴して、ふつう陰鬱な雰囲気で始まることの多いオケが、快速なテンポで非常にシャキっとしているのに魅せられて思わず買ってしまった…
NaxosのLiszt全集の新作は今回も初めて聴くピアニスト。このシリーズはここ最近はAndaloroやDossin、Wolframなど活きの良い若手や中堅が良い仕事をしていた(特にWolfram盤は素晴らしい)が、今回のVol.30はハズレだった。Paganini大練習曲以外は聴き慣れて…
McDermottは第1回の浜コン('91年)で2位になっていて、そのときの印象ではテク(メカ)よりは音楽センスで勝負するタイプだったような記憶がある。というわけで知らない人でもないし、海外サイトでは値段も割りと安めということで買ってみたのだが、やはりProko…
Ursuleasaは前々回のChopinコンクールで少し話題になっていたので名前だけは知っていたが、聴くのはこれが初めて。聴いてみると、確かに話題に上るだけのことはある。冒頭、Beethovenの32の変奏曲の主題でのちょっとしたアクセントの付け方を聴いただけでも…
少し前のレコ芸の海外critics reportで好意的に取り上げられていたので買ってみたのだが、失敗、とまでは言わないまでも、ややぼんやりとした印象しか残らなかった。全体的に誠実な演奏だとは思うが、いまひとつキレや瞬発力に欠ける感じ。優男風の演奏とで…
Guadagniniを手に入れてから、昔録音した曲を再録することが多くなっているWispelweyだが、今回のアルペジオーネソナタも私の好きな曲なだけに買わずにはいられない。実は去年のDeletaille盤を聴いて以来、この曲はやっぱりアルペジオーネで弾くのが一番相応…
これまでのBlechaczのDGへの2つの録音は、彼に対する期待の大きさからするといま一歩の感だったが、今回の協奏曲は彼のChopinコンクール時の演奏の中でも一番気に入ってよく聴いている曲。ということで大いに期待していたのだが、正直なところコンクールライ…
本ブログの読者の方から教えてもらったのだが、あのRomanovskyが実は2007年にDeccaからCDデビューしていて、これはその2枚目のRachmaninovアルバム(ちなみに1枚目のデビュー盤は未入手)。大いに期待して聴いたのだが、内容的にはちょっと肩透かしだったか…
値段が安いので抱き合わせ用に買った一枚だが、意外と良かった。この手の曲を弾く上で一番重要となる、音、特に和音の響きが充実しているのがよい。欲を言えば、全体的に少し足取りが重い感じがあるので、ここぞという場面ではもう少し推進力というか畳み掛…
Tebenikhinは2000年の浜コンでGavrylyuk, Pirojenkoと並んで最も印象に残ったピアニスト。技巧面では他の2人に譲るものの、音楽性が素晴らしく、2次で彼が弾いたLisztのソナタは今でも愛聴盤となっている。今回のライヴ録音も彼の魅力を十分に堪能でき、なに…
Vinnitskayaは一昨年のエリザベートコンの優勝者。そのときの演奏はまったく聴いていないが、今回のCDを聴く限りでは、全体的な印象はやや微妙。冒頭のRachmaninovのソナタはテンポがゆったり目で、じっくり丁寧に弾いているのだが、さすがにここぞというと…
Cortot編のFranckヴァイオリンソナタは、これまであまり真面目に聴いたことがなかった(永井幸枝盤が手元にあるが、持っていたことを忘れていたくらい)のだが、今回の江口盤を聴いて見直した。原曲を超える、とまではもちろん言わないが、これはこれで立派…
スケルツォとマーチは、Liszt 全作品中でも1,2を争うくらい(と言っても全作品を聴いたわけではないけど)好きな曲で、しかも録音が少ないので、今回のように聞いたことのない演奏者のCDでも、一縷の望みをかけて(?)つい手が出てしまう。(ちなにこれは新譜…
これまで欠かさず買っているカンタータシリーズの第8集。歌手陣はSämannを除いて前回と同じで、その中では相変わらずCrabbenが好調。しかも4曲すべてでアリアがあり、見せ場が多いのが嬉しいところ。Genzも声質や歌い方は好きなんだけど、速いメリスマで遅れ…
Varèseのオケ作品をピアノで弾くということで興味津々で買ってみた一枚。聴いてみるとピアノ版の春の祭典に似た雰囲気があって、特に出だしとか終盤などは、パクリとまでは言わないが似たようなフレーズもあり相当に影響を受けていたことが伺える。オケ版も…