Midori SeilerのMozartヴァイオリン協奏曲第2,3番ほか

Midori Seiler

先日のブログで取り上げたMidori Seiler(ミドリ・ザイラー)によるSchurbertのヴァイオリンソナタがよかったので、彼女の別のCDを買ってみました。まずはMozartのヴァイオリン協奏曲第2,3番と交響曲第29番がカップリングされた1枚。バックはImmerseel指揮のAnima Eterna、2004年録音です。

聴いてみたんですが、ヴァイオリン協奏曲に関しては正直期待したほどではなかったかなというところ。もちろん下手ではないし、端正で整っているんですが、悪く言うとちょっと優等生的で、いかにもオケのコンミスが弾いたという感じが漂っています(要するにオケとの調和を重視してあまりでしゃばらない感じ)。録音のせいなのかソロが通常に比べてやや小さめに録られている気がするのもその印象を強めることになっているのかもしれません。この曲のCDはそんなに持っているわけではありませんが、これまで聴いた中ではTetzlaffの演奏が、溌剌として勢いがあって、音が艶やかで抜群に上手くて結構気に入っています。(残念ながら時代楽器ではありませんが、時代奏法を考慮していると思われます。)やはりコンチェルトとなるとある程度自分を出さないといけませんね。

むしろ今回のCDではバックのAnima Eternaの充実ぶりの方が印象に残って、特に交響曲第29番(の特に終楽章)が、久しぶりに聴いたせいもあるでしょうが、なるほどいい曲だなと思わせるものがありました。