2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

Stephen HoughのMozartアルバム

意外にもHoughのCDを取り上げるのはこれが初めてだが、残念ながら今回の新譜の印象は芳しくない。前半のMozartオリジナル曲は、整ってはいるもののどこかお嬢様芸的で、もう少し覇気というか生気というか、あるいは推進力、ダイナミズム、ドラマ性、そういっ…

Gerhard OppitzのBeethovenピアノソナタ全集

以前のエントリでちょっと触れた、OppitzのBeethovenピアノソナタ全集(9CD)。やっと一通り聴き終えたところだが、全体的な印象を表すキーワードは「安心感」「包容力」といったところか。解釈面ではハッとするようなところもない代わりに「?」と思うような…

Aurora Duoの4手ピアノ版Tchaikovsky3大バレエ組曲

Tchaikovskyの3大バレエ組曲の4手ピアノ版(編曲者はそれぞれ別)を1枚に収めるという、なかなか面白そうな企画のCD。と思ったのだが、聴いてみると面白さはもう一つだったか。編曲・演奏ともそれほど悪くないとは思うが、たとえばPletnevやWildの(一台用の…

Herbert SchuchのSchubertピアノソナタ第4, 18番ほか

デビュー盤を聴いて大いに注目して以来、第2弾が待ち遠しかったSchuchの新譜。今回収録のソナタは実はそれほど好きな曲というわけでない(18番はむしろ苦手曲)ので、普通の奏者だったらまず手を出さないであろうCDだが、そこはそれ彼に対する期待の大きさの…