2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

Roger MuraroのBerlioz/Liszt幻想交響曲ほか

今年はLiszt Yearということで普段あまりリリースされないこのような曲も録音されるのは嬉しいところ。(この調子で続いてくれればいいけど…。)が、演奏の方は(健闘はしているものの)やはり満足というところまではいかない。この曲の演奏の中ではそれでも…

Konstantin LifschitzのJ.S.Bachフーガの技法

以前出たBachアルバムがまずまずの好印象だったLifschitzだが、今回のフーガの技法は、直前に聴いたDinnersteinの表情豊かなBachと比べると、(曲自体が異なるので単純比較はできないとはいえ)ちょっと淡々とし過ぎている。1つの曲の中での変化が乏しいの…

Simone Dinnersteinの’Bach: A Strange Beauty’

Goldbergやベルリンコンサートで見せた柔らかくしなやかなBachが印象的なDinnersteinの新譜。今回のCDを聴いてますます彼女の演奏に魅せられてしまった。相変わらず響きが美しく、一つ一つのフレーズが細やかな表情に満ち、また自由で瑞々しい。特に気に入っ…

Florian UhligのShostakovichピアノ協奏曲第1&2番ほか

去年買ったBeethoven変奏曲集が好印象だったので、2004年頃に出ていたShostakovichも買ってみた。予想通り端正で癖がなく悪くはないのだが、ごく普通の演奏という印象。独奏ではなく協奏曲、また前回のBeethovenと違って競合盤も多い曲ということで、個性や…

Maurizio BagliniのBeethoven/Liszt交響曲第9番

これも超絶と同時にリリースされたものだが、こちらの方がBagliniの良い面が出ているように思う。実際、9番に関しては4手版の方が好きでソロ版はあまり聴いていないのだが、これを聴いてソロ版も悪くないと思えるようになった。彼の音色やタッチをコントロー…

Maurizio BagliniのLiszt超絶技巧練習曲集

以前出たBach/Busoni編曲集での多彩な音色やタッチの使い分けが印象に残るBagliniの超絶ということで、きっと正統的というか通り一遍の演奏にはならないだろうと予想していたが、それは当たっていたものの、エチュードで肝心となるメカニックのキレやスピー…