2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

Nicholas AngelichのBrahmsピアノ協奏曲第2番ほか

AngelichによるBrahmsの協奏曲は以前の第1番もなかなかの出来だったが、今回の2番はさらに強く印象に残るものとなった。まずピアノの音がよい。Brahmsらしい深々とした響き、それでいて密度が高く(中身が詰まった感じ)引き締まっている。解釈的にも奇を衒…

平均律 1巻 vs 2巻

昨日の平均律の記事のついでに、どうでもいい話を。 昔、平均律は1巻より2巻の方が優れているのに、2巻を弾く人が少なくて残念云々、といったことを書いた覚えがあるが、この頃は1巻もだいぶ好きになってきていて、そこで各曲について現時点で1巻と2巻でどち…

Sviatoslav RichterのJ.S.Bach平均律(インスブルック・ライヴ)

Richterのインスブルック・ライヴは初出時にちょっと試聴したことがあり、なかなか良さそうだから安い輸入盤が出たら買おうかなと思っていたらあっという間の回収でその後ずっと入手できず(と言っても積極的に探したわけでもないが)、最近になってやっと普…

Freddy KempfのProkofievピアノ協奏曲第2 & 3番ほか

BISからすでに多くのCDを出しているKempfだが、意外なことに協奏曲はこれが初めて。今回は全体的にすっきりとスマート、例によって緻密さとか精密さといった言葉からはちょっと遠いが、彼の長所である自発性の高さやノリのよさが感じられ、まずまず好感が持…

Kuijken/La Petite BandeのJ.S.Bachマタイ受難曲

先日のコメントで書いたようにマタイは苦手曲なのだが、KuijkenによるOVPP演奏ということで思い切って購入。が、やっぱり苦手意識は克服できなかった。というか曲の良さがよくわからない。レチタティーヴォが非常に多い(体感的には6割くらいを占める)し、…

高田匡隆の’La Ringrazio’

'98,'99年の音コン時の技巧派ぶりが今でも印象に残る高田匡隆のデビュー盤。その後留学先で、この奏法では指を痛めるとかということで奏法を変えたという話を聞いた記憶があるが、そのせいかどうか、今回のCDも当時のバリバリと突き進むような感じは影を潜め…

Kuijken/La Petite BandeのJ.S.Bachカンタータ集Vol.9

今回は61, 36, 62, 132番の4曲、ということで今回もよく知っているようなメジャーな曲がなかったのは残念だが、某Milnes盤などと違ってコンスタントに出し続けているのは偉い。今回はバスとテナーのアリアが比較的多かったのが嬉しいところで、CrabbenとGenz…