Jeffrey Bakerの’Fantastic World of Franz Liszt’

Jeffrey Baker

前回から電子音楽つながりということで、昔買った盤ですがCDの紹介を。私は電子音楽というかシンセサイザーものはあまり聴かないのですが、割と気に入っているのが2つあって、1つは前回も触れた'Switched-on Bach'(ただし続編の'Switched-on Brandenburgs'はイマイチでした)で、もう1つが今回取り上げるJeffrey Baker(ジェフリー・ベイカー)の'The Fantastic World of Franz Liszt'。曲はピアノ協奏曲第1番、死の舞踏、ハンガリー狂詩曲第2番、ラ・カンパネラ、泉のほとりで、小人の踊り、ため息、忘れられたワルツ第1番など、割と有名どころを集めています(Bakerの自作の曲も1つ入っています)。

特に凄いところがあるとか革新的というわけではなく、単にLisztの曲をシンセサイザーで演奏しただけなんですが、そこはそれ、(Lisztのピアノ曲を他の楽器で演奏したものはそれほどないだけに)私のようなLiszt好きには大いに楽しめる要素があります。個人的に特に好きなのが小人の踊り、泉のほとりで、ため息の3曲で、実際これらの曲を聴きたくなったとき、オリジナルのピアノ曲でなくこちらを聴くこともしばしばあります。一方、ラ・カンパネラやハンガリー狂詩曲など、よりヴィルトゥオーソ的な曲は、私にしてみればハジけ具合が足りないというか、編曲が常識的という感じがします。たとえばハンガリー狂詩曲第2番だったらせっかくカデンツァがあるのだから'Switched-on Bach'でのブランデンブルク第3番の第2楽章くらいに暴れて欲しかった気がします。

そう言えば上の2枚のほかによく聴く(聴いた)CDがありました。子供のために買ったBaby Einsteinシリーズの'Baby Bach'と'Baby Beethoven'で、こちらも子供向けにしてはそこそこ楽しめます。