HamelinのBrahmsピアノ協奏曲第2番

Marc-Andre Hamelin

夏休みで田舎でのんびりしていたらまた更新が遅くなってしまいました(^^;)。

ここにも書いたようにMarc-Andre Hamelin(マルカンドレ・アムラン)は私の好きなタイプのピアニストではあるんですが、彼の最大の問題(?)は彼の録音したい曲と私の聴きたい曲のintersectionが必ずしも多くないことで、というわけでリリースされたCDでも買ってないものが結構あるのですが、今回のBrahmsピアノ協奏曲第2番はやや久しぶりに買ってみました(それでも例によって抱き合わせ用ですが(^^;)。併録は4つの小品Op.119。

Hamelinの演奏ということで、多少薄味ながらもシャープでスマート、快速なテンポでどんな難所でも涼しい顔をしてサラサラと進むような、そんな演奏を予想していたのですが、聴いてみると結構濃い、というか力が入っています。特にアゴーギクに関して、フレーズの中で一瞬タメを作ったり、加速したりと結構自由な演出をしていて、端正というよりはどちらかというとヴィルトゥオーゾ的な演奏。全体的にダイナミックかつ流動的な印象を受けます。そういった意味で、私がこの曲でこれまでよく聴いていたGilels/Reiner、Pollini/Abbado(旧版)、Hough/A.Davis盤などに比べると、より「協(競)奏曲的」でやや違和感もあるのですが、聴き込んでいくうちに好きになるかもしれません。それにしてもHamelinも知らないうちに(?)芸風が結構変わっているのだなと思った次第です。

と思ったら、これ、ライヴ録音だったんですね。改めて録音データを見ていたら小さく書いてありました。(拍手もカットされているので気がつきませんでした。)