Ensemble Pierre RobertのCharpentierの小モテット「四旬節の黙想」

Ensemble Pierre Robert

少し前にブログ各所で話題になっていたエスクァイア9月号を遅ればせながら買ってみたんですが、その中の2つ目の特集「古楽器サウンド〜」の付録で付いていたALPHAという古楽レーベルのサンプルCDが結構面白く、いくつかの曲はもっと聴いてみたいな、ということで買ってみました。(ちなみに特集の1つ目の「ロシアピアニズム〜」は個人的にはもうひとつ。)Ensemble Pierre Robert(アンサンブル・ピエール・ロベール)によるMarc-Antoine Charpentier (1643-1704) のプティ・モテ(小モテット)「四旬節の黙想」H380-389や「復活祭のためのプローズ」H13*1などが入った1枚。別にもう1つ注文したものもあるのですがそちらはまだ届いていないので別の機会に。

実のところCharpentierは(テ・デウムなどの有名曲も含めて)よく知らない、というかフランスバロック自体ほとんど聴かないんですが、これはなかなか楽しめました。(と言ってもサンプルCDであたりはついていたので大きくハズれることはないとは思っていたんですけどね。)編成は男声3パート(OVPPなので3人)と、ヴィオラ・ダ・ガンバなど器楽奏者4人による通奏低音という小ぢんまりしたもので、バリトンのMuuseの声質が多少私の好みでなかったりして完全に満足というわけではないのですが、全体的に伸びやかかつ自然な歌い方で曲の魅力をよく伝わってきます。(OVPPなのもポイント。)器楽伴奏も先日のLa Petite Bandeのモテット集のように出すぎたりせず、あくまで声が主役。

それにしても、今までほとんど聴いたことがなかった作曲家でもこれだけ楽しめる曲があるということを思うと、今更ながらまだまだ目の前には未知の音楽の大海が広がっているのだなぁと感じた次第です。

*1:サンプルCDに入っているのはこれ。