2009-01-01から1年間の記事一覧
そういえば最近Prokofievのソロピアノアルバムを買ってないなぁ*1、ということが引き金になったわけでもないが、初聴のピアニストのアルバムを購入。結果は半分満足、半分残念といったところか。特徴としては、音の流れが滑らかで、Prokofiev特有の鋭角的な…
以前Lisztの協奏曲集を聴いたことがあるMoogの新アルバムは、metamorphose(n)と題したLisztやらGodowskyやらのヴィルトゥオーゾ・トランスクリプション集。冒頭のノルマの回想から、非常に若々しさを感じる。歌心とか語り口といった点ではまだ硬い面が多いが…
デビュー盤のBrahmsに続いて、迷った挙句、第2弾のRavelも買ってしまった。(彼のHPを見ると、実はその前にもう一枚出ているようだ。)が、こちらも印象は今ひとつ。非常に繊細かつ丁寧に弾いているのだが、全体的にこぢんまりとした感が拭えない。特に夜の…
一昨年出たM.Seiler/ImmerseelによるBeethovenヴァイオリンソナタ集の続編が早く出ないかなと待っていたら、今度はKurosaki/Nicholsonのペアが全集録音を開始。Seiler盤が1,2,3番と若い方から攻めているのに対し、こちらは9,10番と後ろから。というわけで収…
Hyperionのこのシリーズはいつも買っているわけではないが、今回は弾いているのがMarkus Becker、そして私の好きなBWV532が入っているということで購入。そのBWV532は、有名なBusoni編に劣らず重厚かつスケールの大きな編曲でそれは悪くないのだが、その重厚…
Menaのソロアルバムもそのうち聴いてみようかな、なんてことを以前書いたきり、ずっとそのままになっていたところへ、店でたまたまセールで出ているのを見つけて購入。多分どれも初めて聴く曲だが、期待通りの出来で非常に満足。前回のSternの平均律と並んで…
アルバムタイトルを見たときは初めはオルガン曲のピアノ編曲集かと思ったが、実際はコラールのみが編曲物で、前奏曲とフーガは平均律第1巻からの選集(12曲)。そして収録時間的にも平均律の方がメインになっている。Sternの演奏は初めて聴いたが(実はデビュ…
Fellnerは昔出た平均律第1巻がとても良かったので、早く2巻を出さないかな、と首を長くして待っているのだが、今回はインベンションとシンフォニア。これも平均律と同様、タッチが非常によくコントロールされ、洗練かつ流麗。歴史的奏法(チェンバロ奏法)を…
前回ちょっと書いたようにGWの暇な時間を利用して手元のロ短調ミサ曲のCDの聴き比べをしてみた。持っているのは8種なのでそれほど多くないが、試聴だけならこれ以外にもいろいろしていて(と言ってもモダンはRichter盤くらいしか聴いたことがないけど)、た…
待ってました!という感じのKuijkenによるロ短調ミサ。もちろんOVPP。欲を言えば一連のカンタータ集を出しているACCENTから出して欲しかったところだが、そう贅沢も言っていられない。早速聴いてみたがほぼ期待通りの出来。もちろん曲が多いしソリストの声質…
前回アルバムを聴いたときは、指がよく回るけどやや優等生的かなという印象だったが、今回もそれと同様、あるいはさらにその印象を強くした。イギリス組曲の冒頭などは指が回って仕方がないといった感じ(Pogorelich盤を思い出させる)なんだけど、個人的に…
BellucciがBeethovenのソナタとLiszt編の交響曲をカップリングして全集として録音予定だという話はだいぶ前に聞いたことがあったが、最初に交響曲7番とソナタ数曲を出した後は音沙汰がなく、てっきり立ち消えになったのかと思っていた。ソナタに関しては、こ…
これもメインがロ短調ソナタだったのでしばらく保留していたものだが、最近のGramophoneのレビューで割りと好意的に書かれていたので(例によってGramophoneのレビューはそれほどあてにならないけど)背中を押される形で購入。Farkasはもちろん初めて聴くピ…
最近のDGはアジアマーケットを重視してか、東洋系若手ピアニストのデビューが多い気がする(Alice Sara Ottoなんかもその流れ?)が、彼女も中国出身。曲はLigetiのエチュードを挟んでChopin, Scriabin, Lisztのソナタを並べるという意欲的なもの(国内盤は…
ThalbergのCDはあまり出ていないので、新しいCDを見るとつい手が出てしまう。今回のはRossiniオペラ編曲物が2つ(「モーゼ」「湖上の美人」)と12のエチュードで、エチュードの方は多分初聴。Thalbergは、編曲物は良いけどオリジナル作品はつまらないというの…
Le Sageというピアニストには今まであまり関心がなかったのだが、この間たまたま店頭で試聴してみたら思いのほか良かったので購入(と言っても店で売っているのは日本の代理店が噛んでいて高いので、後で海外ネットショップで安く買ったのだけど)。どこが良…
一昨年のチャイコンで最高位だったKultyshevのデビュー盤。彼もコンクールのときは聴いてなくて、残されている映像を見る分にはちょっと荒っぽいかな、とも思ったが、ともかくもチャイコンの覇者、曲もLiszt超絶ということで聴かないわけにはいかない。結果…
Frasconeは以前LisztとRavelをカップリングしたCDを聴いたことがあったが、そのときはあまり印象に残っていない。今回はオールLiszt、曲も割りと好みということで購入したのだが、結果は今ひとつ。アゴーギクがやや恣意的というか、速く弾けるところは速く、…
一昨年のチャイコンで入賞したMoserはこれまで聴いたことがなかったが、聴衆賞を取るなどコンクール時も結構評価が高かったようなので一応押さえておこうということで購入。曲はTchaikovskyからProkofievまでロシア物で固められている。聴いてみると、素直で…
デビュー盤を聴いて以来、大いに注目しているSchuchの3枚目のアルバム。今回は'Nachtstücke'ということで夜がテーマになっているのだが、聴いてみて一言、やはり彼は大した才能である。プログラム前半のSchumannとHolligerは正直苦手系の曲(特にHolligerは…
前にどこかで書いたようにLisztのソナタは食傷気味なので、それがメインになっているCDは、それも知らないピアニストによるものは普通はスルーするところなのだが、今回のは演奏者が2005年のLisztコンクールの優勝者だということなのでちょっと気になって買…
Krierは1985年生まれ、ルクセンブルク出身のピアニスト。ジャケを見たときはまたいつぞやのようなヴィジュアル系かと思ったが、聴いてみるとしっかりとした実力を持った人だとわかる。ScarlattiやHaydnで見せる指回りはなかなかのものだし、Chopinの舟歌もツ…
Hyperion時代になってからのHoughのCDは、協奏曲についてはRachmaninovやSaint-Saensなど文句なしに素晴らしいのだけれど、独奏曲になるとこの間のMozartのように今ひとつ煮え切らなかったり優等生的演奏に留まっていたりすることが多いと思っていて、今回の…
Eric Himyというと、以前Ivory Classicsから出ていたRavel作品集が好印象だったので、今回のLisztも結構期待していたのだが、結果はちょっと残念なものであった。楽器(Steingraeberというあまり聞いたことのないピアノ)、あるいは録音のせいも多少あるのか…
「おかか1968」さんの記事で知ったのだけれど、Hyperionで「売れないCDワースト10」のバーゲンをやっていて、その中にあった一枚*1。HowardのLiszt全集は以前からあまりよく思っていなかったので、普段なら手を出さないところを、収録曲に少し興味があったの…
Scriabinのエチュード全集はメジャーなピアニストによる録音がなかなかない、と以前書いたけれど、これは久々にその例外となるリリース。ただ彼にはもう少し早く(全盛期に)録音して欲しかった、というのがこのCDのリリースを知ったときの本音なので、j実は…
Marshevというと、これまで全集モノの録音が多かったイメージがあるので、このようなオムニバス盤はやや珍しい気がする。演奏は、まあ予想通りというか、良くも悪くも彼らしさが出ている感じ。良い点というのはもちろん洗練された技巧と、嫌味がなく見通しの…
前回と同じくCentaurレーベルから。前回のCDを買うときにCentaurのオンラインカタログを眺めていて目に留まったもので、Beethovenの4番ソナタ、Rachmaninovの2番ソナタ(オリジナル版)、Sorabjiの0番ソナタ(世界初録音)という意欲的なプログラム。が、聴いて…
この曲の録音はまだ少ないので、目に付いたものはとりあえず聴いてみようと思って買ってみたのだが、印象はいま一つ。録音のせいも多少あると思うが、全体的にちょっとdullな感じで、特に終楽章はもう少し覇気というか活気が欲しいところ。ちなみに演奏者のP…
フォルテピアノで弾いたMozartのピアノソナタは、目に付いたものは一応チェックしておきたいと思っていたところへ、ちょうど私が大好きな(味見用にしている)K281が含まれているということで購入。実は事前にネットで少しだけ試聴してあり悪くなさそうとい…