Soheil Nasseriのピアノリサイタル

[CENTAUR CRC 2894]

前回と同じくCentaurレーベルから。前回のCDを買うときにCentaurのオンラインカタログを眺めていて目に留まったもので、Beethovenの4番ソナタRachmaninovの2番ソナタ(オリジナル版)、Sorabjiの0番ソナタ(世界初録音)という意欲的なプログラム。が、聴いてみたらこれは'ハズレ'だった。Beethovenの第1楽章あたりはまだ、やや硬いかな、くらいの印象だったのだが、終楽章ではメカニックの弱さからくるモタモタ感が目に付き、Rachmaninovになると(アマチュアでよくあるように)明らかに己の技巧レベル以上の曲を弾いているという感じ。それでも弾き飛ばさずにテンポを落としてでもきちっと弾こうとするため、終楽章は異常に遅い。最後のSorabjiはあまりよくわからない曲だが、その印象も演奏技量によるところが多少あるかもしれない。