Romain DescharmesのRavelピアノ曲集

[audite 92.571]

デビュー盤Brahmsに続いて、迷った挙句、第2弾のRavelも買ってしまった。(彼のHPを見ると、実はその前にもう一枚出ているようだ。)が、こちらも印象は今ひとつ。非常に繊細かつ丁寧に弾いているのだが、全体的にこぢんまりとした感が拭えない。特に夜のガスパールは、一番最近聴いたSchuch盤がこれまで聴いた中でも3本の指に入ろうかという演奏だっただけに、それと比べると音の勢い、ダイナミズムといったものがどうしても不足している。丁寧さに気を遣うあまり、すべてが「置きにいったボール」になってしまったかのよう。最後のラ・ヴァルスと、その前のソナチネの終楽章でかろうじて多少挽回しているといったところ。