Kurosaki & NicholsonのBeethovenヴァイオリンソナタ集Vol.1

[ACC 24211]

一昨年出たM.Seiler/ImmerseelによるBeethovenヴァイオリンソナタ集の続編が早く出ないかなと待っていたら、今度はKurosaki/Nicholsonのペアが全集録音を開始。Seiler盤が1,2,3番と若い方から攻めているのに対し、こちらは9,10番と後ろから。というわけで収録曲が違うのではっきりとは言えないが、印象としては、音の開放感や膨らみはSeiler盤>Kurosaki盤、音程の安定感はKurosaki盤>Seiler盤という感じ。いずれにしてもこちらの盤も魅力十分で、それぞれ録音が進んで同じ曲での聴き比べが出来たらまた楽しくなりそうである。(全集ではないが3年前のSepec/Steier盤なんてのもあり、彼らも続編を出してくれたら三つ巴でさらに嬉しいのだが。)ちなみにクロイツェルの序奏ではヴァイオリンが(ピアノと同様に)カデンツァ的なパッセージを挿入しているのが面白い。