Kuijken/La Petite BandeのJ.S.Bachミサ曲ロ短調

[Challenge Classics CC72316]

待ってました!という感じのKuijkenによるロ短調ミサ。もちろんOVPP。欲を言えば一連のカンタータ集を出しているACCENTから出して欲しかったところだが、そう贅沢も言っていられない。早速聴いてみたがほぼ期待通りの出来。もちろん曲が多いしソリストの声質の好み等もあるので100%満足ということはありえないが、それでも各曲の平均で考えればこれまで聴いた中でも最高点ではないか。特に良かったのは第1ソプラノのSämannとテノールのGenzで、Genzは前半のKyrieとGloriaには参加していないのが残念。バスのCrabbenも前半は出ておらず、そんなこともあってか前半は後半(Credo以降)に比べると多少感激が薄かったかもしれない。あと(これは以前のモテット集でも感じたことだが)やっぱり録音はACCENTのカンタータ集の方が、間近で演奏しているような臨場感というか生々しさ、それに声部の分離が良さあったように思う。と、多少愚痴はあるが、それでも今後はこの盤がOVPPによるこの曲の演奏の一つの基準になっていくだろう。
ついでに、これを機会にGW中に暇があったら手元にある盤を改めて聴き比べてみたいと思う。