Rafal BlechaczのChopinピアノ協奏曲第1 & 2番

long_island2009-10-19

これまでのBlechaczのDGへの2つの録音は、彼に対する期待の大きさからするといま一歩の感だったが、今回の協奏曲は彼のChopinコンクール時の演奏の中でも一番気に入ってよく聴いている曲。ということで大いに期待していたのだが、正直なところコンクールライヴの方がより魅力を感じる(微妙な差だが)。もちろん今回の方が音質も良いし、瑕は無いし、解釈的にもほとんど違いはないのだが、たとえば第1楽章の展開部はコンクール時の方が推進力がある。それにコンクールライヴの方は、国民の期待を一身に背負うという大変なプレッシャーの中で見事に弾いてのけるという、(音楽自体とは無関係のところでの)感銘もある。むしろ今回は初めて聴く2番の方に価値を感じた。終楽章のコーダでの躍動感溢れる左手が印象に残る。