Leif Ove AndsnesのMussorgsky展覧会の絵ほか

[EMI 50999 6 98360 2 2]

EMI時代になってからはどうも演奏が手堅すぎるというか、優等生すぎてて今一つ食い足りなさを感じるAndsnes。なので今回のCDも普通ならパスするところだったが、Horowitz+自作編曲版という話を聞いて気が変わった。もっともHorowitzの演奏自体はあまり好きではなく、彼のある意味悪趣味な編曲と正統派ピアニズムのAndsnesがどう折り合いをつけるのかに興味があったのだが、結果はやや期待はずれ。そもそも編曲自体がそれほど成功しているとも思われない(Horowitz版を弾く人があまりいないのもその証左と考えられる)上に、演奏も(正確ではあるが)アゴーギクが少ないせいかどこかMIDI演奏でも聴いているような感覚がある。今のところ私の中ではこの曲は、正統派路線ならRösel盤、面白さを求めるならTiempo盤という感じである。