江口玲のFranck/Cortotヴァイオリンソナタ(ピアノソロ版)ほか

[NYS-80702]

Cortot編のFranckヴァイオリンソナタは、これまであまり真面目に聴いたことがなかった(永井幸枝盤が手元にあるが、持っていたことを忘れていたくらい)のだが、今回の江口盤を聴いて見直した。原曲を超える、とまではもちろん言わないが、これはこれで立派な一つのピアノ作品になっている。Cortotの編曲も良いのだが、永井盤があまりピンと来なかったことを思うと、演奏が相当に良い。語り口、盛り上げ方が巧みで、終楽章の高揚感など原曲にも劣らないほど。(編曲上、最後のコーダがカノンになっていないのは残念だが。)ただし併録のScriabinのソナタはリズムにキレがなく今ひとつ。