2010-01-01から1年間の記事一覧
この手のシリーズを買うときはまず大好きなK.281のソナタ(が含まれているCD)を聴いて味見をしてみることが多いのだけど、今回のアルバムに入っているK.533/494とK.570のソナタも好きな曲なのでそれで代用してみた。結果、なかなかに悪くない。結構指が回る…
Hyperionのこのシリーズ(バッハ・ピアノ・トランスクリプション集)は最近はあまり買っていなかったが、今回は好きな前奏曲とフーガBWV532が含まれているということで購入。当然Busoni編曲版との違いに興味が湧くが、(この曲に限らず全般的に)Busoni版ほ…
AngelichによるBrahmsの協奏曲は以前の第1番もなかなかの出来だったが、今回の2番はさらに強く印象に残るものとなった。まずピアノの音がよい。Brahmsらしい深々とした響き、それでいて密度が高く(中身が詰まった感じ)引き締まっている。解釈的にも奇を衒…
昨日の平均律の記事のついでに、どうでもいい話を。 昔、平均律は1巻より2巻の方が優れているのに、2巻を弾く人が少なくて残念云々、といったことを書いた覚えがあるが、この頃は1巻もだいぶ好きになってきていて、そこで各曲について現時点で1巻と2巻でどち…
Richterのインスブルック・ライヴは初出時にちょっと試聴したことがあり、なかなか良さそうだから安い輸入盤が出たら買おうかなと思っていたらあっという間の回収でその後ずっと入手できず(と言っても積極的に探したわけでもないが)、最近になってやっと普…
BISからすでに多くのCDを出しているKempfだが、意外なことに協奏曲はこれが初めて。今回は全体的にすっきりとスマート、例によって緻密さとか精密さといった言葉からはちょっと遠いが、彼の長所である自発性の高さやノリのよさが感じられ、まずまず好感が持…
先日のコメントで書いたようにマタイは苦手曲なのだが、KuijkenによるOVPP演奏ということで思い切って購入。が、やっぱり苦手意識は克服できなかった。というか曲の良さがよくわからない。レチタティーヴォが非常に多い(体感的には6割くらいを占める)し、…
'98,'99年の音コン時の技巧派ぶりが今でも印象に残る高田匡隆のデビュー盤。その後留学先で、この奏法では指を痛めるとかということで奏法を変えたという話を聞いた記憶があるが、そのせいかどうか、今回のCDも当時のバリバリと突き進むような感じは影を潜め…
今回は61, 36, 62, 132番の4曲、ということで今回もよく知っているようなメジャーな曲がなかったのは残念だが、某Milnes盤などと違ってコンスタントに出し続けているのは偉い。今回はバスとテナーのアリアが比較的多かったのが嬉しいところで、CrabbenとGenz…
'03年の浜コンで聴いて以来好感を持っている田村響の3枚目のアルバム。冒頭のイタリア協奏曲は定規で測ったようなキチっとした演奏で、どこかLugansky盤を思い出させる(あれのテンポを落とした感じ)。MozartのK.331のソナタも端正で、第1楽章などはもう少…
Lazicが小さい頃からピアノのほかにクラリネットや作曲もやっていたのは知っていたが、こういう編曲までするとは思わなかった。聴いていみると、編曲としては極めて真っ当というか、いかにもBrahmsが書きそうという意味で雰囲気がよく出ている。ただ総合的に…
去年印象に残ったCDのベスト10に入ったこのシリーズの、早くも第2弾。今回は曲的にはそれほど好きではない4&5番(+変奏曲)ということで、さすがに前回ほどの感激はなかったが、それでも期待通りの演奏。4番は昔聴いたSepec/Steier盤もよかったが、ヴァイオリ…
Ricercar ConsortによるこのBachシリーズはずっと聴いているが、今回のは最初の盤以来の感激だったかも。マニフィカトは実はこれまで食わず嫌いだったのだが、冒頭の目の覚めるようなトゥッティと合唱を聴いて、こんなに良い曲だったのね、と開眼させてくれ…
以前取り上げたソロデビュー盤のScriabinに続く第2弾。30番は浜コンの1次でも弾いた曲で、そのときは1,2楽章しか聴けなかったので今回全曲を聴くことができるということで期待したが、全体的にややstaticというか、細かい緩急付けが少なめで拍子通りに進む…
最近まで気が付かなかったのだが、Pirojenkoの公式サイトに彼の多分これまでのコンクール時ライヴ録音がいろいろとアップされている。(浜コン時の演奏も結構あるが、全部あるわけではないところをみると自分での納得のいく演奏だけを載せているのかもしれな…