以前取り上げたソロデビュー盤のScriabinに続く第2弾。30番は浜コンの1次でも弾いた曲で、そのときは1,2楽章しか聴けなかったので今回全曲を聴くことができるということで期待したが、全体的にややstaticというか、細かい緩急付けが少なめで拍子通りに進むためかもう一つ動きに乏しい印象を受ける。また終楽章は変奏ごとにアーティキュレーションやタッチにもう少し変化が欲しいところ。24番や17番はそういう不満はなく、24番の第2楽章は指回りが気持ち良いし、17番も持ち前の音色や響きに対する鋭敏さがよく現れている。ただ前回のScriabinと同様、音は全体的に骨太。