Kuijken/La Petite BandeのJ.S.Bachカンタータ集Vol.4

Sigiswald Kuijken/La Petite Bande

S.Kuijken指揮のOVPPによるJ.S.Bachカンタータ集第4弾。今回は16,65,153,154の4曲で、歌手陣はテノールがChristoph GenzからJan Kobowに代わっているほかは前回と同じです。

今回のももちろん演奏は普通に良かったのですが、ただ曲自体の魅力がもう一つだったかもしれません。全曲聴き終わっても印象に残るようなフレーズや歌がそれほどなかったような感じです。もっとも今回の4曲はすべて初めて聴く曲であまり馴染みがないのも大きいと思いますが。歌手でいうと今回よかったと思うのはバスのCrabben。前回Vol.3のときはあまり好みでないようなことを書いたのですが、今回は比較対象がなかったせいか素直に気持ちよく聴けました。新顔のKobowのテノールも、張りと伸びがある声で安定感もありまずまず。勢いというか若々しさが感じられて、Genzの妖艶(?)な歌声とはまた違う魅力といったところでしょうか。でもやっぱりGenzの方が私の好みかな。

個人的には80,140,147番あたりの有名曲(これらはOVPPでは今のところRifkin盤しかない)を早く録音してくれないかな、と思っているのですが、ひょっとしたらリリース予定の20枚の中に入っていないのかも…。あとロ短調ミサもOVPPで再録してくれたら嬉しいところです(Junghaenel盤がもう一つだっただけに)。