Andras SchiffのJ.S.Bach平均律全集

SchiffのCDを買ったのは久しぶりだが、「Schiffも衰えたなぁ」というのが率直な感想。(もう60近いのである意味当然だけれど。)27年前の旧盤で見られたようなタッチや音色の絶妙なコントロールは後退しているし、何より旧盤で見られたような、ときに特定の声部を際立たせるような工夫や才気が感じられないのは寂しい。今回は解釈的にあまり色気を見せず、「何も足さない、何も引かない」のシンプル路線に徹したということなのだろうと思うが。
ちなみにECMと言えばFellnerの第2巻を首を長くして待っているのだが、最近はちょっと待ちくたびれてしまった。