Konstantin LifschitzのSchubertピアノソナタ第19番ほか

19番のソナタはレリークと並んでSchubertソナタの中でも最も好きな曲、しかも弾いているのが独特のピアニズムを持つLifschitzということで買ってみたが、聴いてみると演奏は意外と普通というかでまとも(よい意味で)。全体的には、細部にこだわるというより自然で骨太な造りで、音が充実しており、強弱やアクセントもツボを心得ている。Paul Lewisのような知的で入念な演奏とはまた違うが、これはこれで十分に楽しめる。併録のさすらい人も第3楽章は躍動感があってよいのだが、両端楽章が(テンポが私の好みよりは若干遅めということもあって)やや重い、という印象。