横山幸雄のBeethovenピアノソナタ全集(その2)

Yokoyama Yukio

横山幸雄のBeethovenピアノソナタをあれからまた何枚か聴いてみました。今回聴いたのは
 2, 4, 5, 6, 7, 11, 17, 26, 27, 28番。
印象としては前回とそれほど変わりませんが、やはり彼は前〜中期の方が向いているようです。というか27, 28番はもうひとつという感じでした。一言で言うと表現面での完成度があまり高くないと言いましょうか。逆になかなか良いと思ったのが2, 4番です。
4番は以前から言っているように私の特に好きなソナタで、分売のソナタ全集があるとたいていこの曲を含む盤をまず最初に買ってみて味見をするほどですが、これまで聴いた中でもPerl盤などと並んでいい位置に付けてます。この曲で特に好きなのが第1楽章なのですが、この楽章はなぜか変にもったいつけたり、妙に遅いテンポで弾いたり、テンポが揺れたり、メカの精度が悪かったりといった演奏が多くて、満足できる演奏がほんと少ないです。変にヒネリを入れずに、もっとストレートに、明晰に力強く推進力を持って弾いてくれればよいのですが。
ちなみに一番好きな盤はここにも書いたようにPerahia盤なのですが、残念ならがCD化されていません。Perahiaほどの売れっ子アーティストの録音なのになぜCD化されないのか不思議でたまらないのですが…(ひょっとして彼自身が拒んでいる?)