Maurizio BagliniのBeethoven/Liszt交響曲第9番


これも超絶と同時にリリースされたものだが、こちらの方がBagliniの良い面が出ているように思う。実際、9番に関しては4手版の方が好きでソロ版はあまり聴いていないのだが、これを聴いてソロ版も悪くないと思えるようになった。彼の音色やタッチをコントロールする技術は多声的な音楽で威力を発揮するようで(そういえばBach/Busoniもそうだった)、特に終楽章でのオケや合唱の弾き分けなどはなかなか感心。(もちろんLisztの編曲もよいのだが。)例によって時々リズムにタメが入ってしまうことはあるが、今回の曲ではそれほど気にならない。