Lise de la SalleのLisztアルバム

la Salleは2枚目のBach&Listアルバムが秀演だったが、今回のは曲によって良い出来とそうでないものに分かれるようである。イマイチだったのはダンテソナタやバラード第2番で、Krichel盤を聴いた後ではいかにも大味で表面的に聴こえる。「なぜここでそういう(無粋な)音を出す?」と思える箇所も散見され、またMozartのラクリモサの編曲版では後半のフォルテでの音の硬さが気になった。逆に良かったのはマゼッパ。主題の左右交互部分がスピード感に溢れ、その後もメカが冴え渡り実に爽快。ほかにSchumannの献呈などもあまり感傷的にならずにおおらかに歌うところが悪くない。