気になるピアニストの一人であるLeonid Kuzmin(レオニード・クズミン)がMacDowellのピアノ協奏曲第2番とピアノソナタ第1番を入れた新譜をリリースしたということで、正直、MacDowellっていつの時代のどこの人だったっけ?、状態だったのですが(笑)、これを機会に聴いてみるのも悪くなかろうということで買ってみました*1。
協奏曲は、予備知識なしで聴いてみた感じではRachmaninovとTchaikovskyをブレンドし、そこにドイツロマン派風のテイストを加えたような感じ。解説によるとLisztやGriegの影響を受けているそうですが、そう言われてみると確かに第1楽章などはGriegの協奏曲に似ている部分もあります。ただ部分部分はピアニスティックで聴き応えのあるところもあるですが、全体的にはどういう曲だったかあまり印象に残らない(これといったフレーズが頭に残らない)というのが正直なところ。もっともこれは私が音楽の飲み込みが悪いせいもあると思いますが。(自慢じゃないですが私は曲の覚えがよい方ではなく、以前聴いたことのある曲を全く覚えていなかったり、何度も聴かないと曲の良さがわからなかったりというのがよくあります。Mozartと逆パターン(笑)。)この曲も繰り返し聴けば好きになるかもしれませんが、問題は何度も聴く気になるかということで、でもまあGriegのピアノ協奏曲(私はほとんど聴かないですが)ぐらいには演奏されてもよいのでは、という気はします。ソナタについても同様で、引き締まった構成の佳曲と言えると思いますが、この時代の曲にしてはもう少し毒というか突き抜けたところが欲しい気がします。
演奏については、他の演奏を知らないので比較はできませんが、キレ、迫力とも十分に満足できるもので、暴れん坊というほどではありませんがKuzminらしさは発揮されているように思います。
お知らせ: 11/12から始まる浜コンを聴きに行く予定なので、ブログの更新はしばらく休むことになると思います。コンクールレポート(感想)はいつものようにこちらの方に載せる予定です。