Le GuayのRavelピアノ協奏曲集

Claire-Marie Le Guay

またしても店内の試聴機で聴いて衝動買いしてしまった盤。Claire-Marie Le Guay(クレール=マリー・ル・ゲ)によるRavelの2つのピアノ協奏曲です。(併録としてSchulhoffのピアノ協奏曲第2番。)

Le Guayと言えばデビュー盤のLiszt超絶技巧練習曲集(ちなみに私が買ったときは現在のAccordではなく聞いたことのないようなレーベルから出てました)が小型のOvchinikov盤のような感じでなかなか好印象を持っており、その後も何枚か彼女のCDを買っていましたが、今回はRavelの協奏曲ということで、正直私はこの曲(ト長調の方)がそれほど好きではないのであまり買う気はなく試聴したのですが、出だしのピアノの細かい動きが非常にクリアに聴こえたので、つい引き込まれてしまいました。思ったのですが、この盤はピアノの音がやや大きめに録られているようで、そのため普段は(あるいは実演では)オケにかき消されて聴こえにくい細かい音型もクリアに聴こえ、それが魅力になっている感じです。演奏の方も、速めのテンポでキビキビしていて、タッチも明快で張りがあり、何よりリズムのノリがいいです。

一方で、録音のせいかもしれませんが音色がやや単調で、詩情とか深みみたいなものがもう少しあればよいかなとも思いました。特に左手の協奏曲でそれを感じます。(ちなみに個人的には左手の方がずっと傑作だと思うのですが、特殊曲なせいかコンクールなどでは課題曲に入らないことが多いのは残念です。)全体的に音があまりに明るいというか健康的な感じで、この曲の持つ暗い面との対比みたいなものがもう少し出ているとよかったかなという感じです。この曲もそれほどCDを持っているわけではありませんが、個人的にはLortieによる抒情的でニュアンスに富んだタッチによる演奏が印象に残っています(録音の良さというか音の好みもあると思いますが)。

というわけで全体としてはト長調の方が私好みだったようです。ちなみにSchulhoffの方も(あまりよく知らない曲なのですが)曲の姿を知るという意味ではよかったように思います。