Ashley WassのBeethoven/Liszt交響曲第6番

少し前のMartynov盤と同じく時代楽器を使っての演奏だが、こちらの方がグッと心に残るものがある、というかこれまで聴いた中でもGould盤に次ぐかもしれない。Gould盤と同様に全体的にゆったりかつ一貫性のあるテンポで、また時代楽器特有の鄙びた音色と相まって田園らしいマッタリとした雰囲気が漂う。特に終楽章はテンポ設定といい終盤のトレモロの弾き方といい、Gould盤の影響を受けたのではないかと勝手に想像していまう。(彼自身によるライナーにはそんなことは書いていないが。)残念なのは、多分使用楽器の機能でバネを振動させたような特殊効果音(?)をときどき鳴らすことで、個人的にはこれは耳障りにしか聴こえない。