John Butt/Dunedin Consort & PlayersのJ.S.Bachミサ曲ロ短調

OVPPによるロ短調ミサも最近は珍しくなくなってきたが、これは元祖のRifkin校訂版(2006)を使用。聴いてみると、柔らかで落ち着いた雰囲気のKuijken盤に比べ、こちらは全体的に快活というか元気。(これはRifkin版とは無関係だろうが。)残念なのは合唱陣がKuijken盤ほど粒が揃っていないことで、特にメゾを含めたソプラノが、音の頭からヴィブラートをかける傾向にあるのはちょっと気になる。声質に関しても、Laudamus teでのメゾのオバちゃん声には萎えた。ただテノールとアルトはまずまず悪くない。良くも悪くも存在感があるのはバスで、表情豊かというか芝居がかっているというか、オペラでも歌っているのか?とつっこみたくなることもあるが、まあこれはこれで面白い。ともあれ、Kuijken盤とは気分を変えて元気なロ短調を聴きたいときにはよいかもしれない。