Todd CrowのBerlioz/Liszt幻想交響曲

Todd Crow [Musicians Showcase 1058]

以前のBellucci盤のエントリのコメント欄で情報を頂いたTodd Crow(トッド・クロウ)によるBerlioz/Lisztの幻想交響曲ですが、割りと簡単に入手できたので早速聴いてみました。リリースは(ジャケットには記載がないのですが、ネットショップ上の情報によると)2001年のようです。

感想としてはまあ、ぶっちゃけ、取り立てて言うほどのこともない演奏というところでしょうか。いや、技術的には結構健闘しているというか、良心的というか、難所のでタメとかテンポの揺れとか少ない方ですし(終楽章などは破綻(?)しないように遅めのテンポ設定をしているのも大きいと思います)、弾き飛ばすようなこともないのですが、どうも演奏に華がないですね。メリハリと言ってもいいかもしれません。一番大きいのは、録音のせいなのか、音がこぢんまりとして潤いがなく、ややパサパサとした感じなこと。Lisztであればもう少し輝かしい、深みのある音が欲しいところですし、また全体的に音色の変化が少なくて単調な感じです。でもまあ最初に言ったように、聴き通すがつらいとか拷問に近いか、そういう類の演奏ではないので手持ちの演奏の中では実は良い方なのかもしれません。