Dudana Mazmanishviliのデビュー盤

Dudana Mazmanishvili

あけましておめでとうございます、というかもう8日ですが(笑)、一応まだ松の内ということで*1。実はお正月に体調を崩して…、ということはなく、単に正月休みでのんびりしていたら怠けぐせがついてしまいました(^^;)。本年もこれからはいつもぐらいの更新ペースでいきたいと思っていますのでよろしくお願いしますm(__)m。

というわけで手元にまだ感想を書いてない新譜が何枚かあるので、新年ということでまず新人ピアニストのデビュー盤を。Oehmsのdebutシリーズは、以前とりあげたHerbert Schuchなど結構いい盤も出ているようですが、普段ちゃんとチェックしているわけではなく、今回のもたまたま選曲が私の趣味に合っていたので買ってみました。Dudana Mazmanishvili(ドゥダナ・マツマニシュヴィリ)はアメリカ出身で1980年生まれのピアニスト。曲はJ.S.Bachのイギリス組曲第6番、J.S.Bach/Busoniのシャコンヌ、Lisztのハンガリー狂詩曲第12番、Rachmaninovソナタ第2番(改訂版)。

聴いてみましたが、全体的には下手ではないのですがもうひとつ印象に残らないというのが正直なところです。まずイギリス組曲ですが、綺麗に整ってはいるのですが個人的にはプレリュード主部でもう少しリズムのキレが欲しいところ。アルマンドサラバンドのような緩徐系も表現がややセンチメンタルに過ぎる気がします。シャコンヌは最近聴いたBaglini盤やClaire Huangciの演奏に比べると技術的にも解釈的にも少々平凡という感じで、また音がやや硬いのが気になります。Lisztは後半のフリスカでの指回りはまずまずなのですが前半のラッサンのラプソディックな部分がちょっと退屈です。この曲に限らず緩徐系の曲では遅めのテンポに見合うだけの工夫が少ないように思います。Rachmaninovは特に終楽章でもう少しスピード感やスケールの大きさが欲しいところ。

というわけで、このくらい弾けそうな人は(浜コンを聴いてもわかるように)世界にゴロゴロしていそうなことを思うと、Caroline Fischerほどのあからさまな「ヴィジュアル系」ピアニストではないにしても、今回このような形でデビューできたのは彼女の容姿(それほどの美人でもありませんが)が大いに関係していそうな気がします。

*1:最近は7日までを指すことも多いそうですが。