今年最も印象に残った10枚

今年も残りわずかになってきました、ということで一年の締めくくりとして今年も最も印象に残った10枚を挙げてみました。今年は新譜に限らず「当ブログでとり上げた盤」ということにしようかとも思ったのですが、そうしたら10枚に収めようとして収拾が付かなくなってしまったので(笑)、去年と同じように新譜のみに。今回も順位は付けずに入手順(ブログ掲載順)に並べています。

  1. Sergio TiempoのMussorgsky展覧会の絵ほか
    このCDでTiempoというピアニストを再認識。
  2. Kuijken/La Petite BandeのJ.S.Bachカンタータ集Vol.1
    OVPPによるカンタータ集の記念すべき最初の一枚。Vol.2もいいんですがこちらで代表させてもらいました。
  3. Bart van OortのMozart鍵盤作品全集
    イ短調K310とハ短調K457の2つのソナタはこの曲に関して今のところマイ・ベストです。
  4. Alexander MelnikovのScriabinピアノ曲集
    これも3番ソナタに関しては一番気にって入るかも。
  5. Midori Seiler/ImmerseelのSchubertヴァイオリンソナタ集
    今年買った室内楽CDの中で一番のアタリ。
  6. Ladislav Fanzowitzのデビュー盤
    さしずめ今年の新人賞といったところ。筋のよさが光ります。
  7. アルペジオーネで弾いたSchubertのアルペジオーネ・ソナタ
    アルペジオーネが出来損ないの楽器だなんてとんでもない。
  8. Maurizio BagliniのBach/Busoniピアノ編曲集
    音色のコントロール力に感服。
  9. 室内楽伴奏によるBeethovenピアノ協奏曲第3&4番
    第4番でのピアノパートの異稿が興味深いです。キビキビしたピアノも好印象。
  10. Markus BeckerのBeethovenピアノソナタ第29&3番
    輝かしい音色が魅力。29番に関しては3本の指に入るかも。

次点としてはGavrylyukのマイアミライヴIgor Romaのデビュー盤Sepec/SteierのBeethovenヴァイオリンソナタあたりでしょうか。というわけで今年もそれなりに充実していたように思います。ただ今年はこの中で特に、というようなダントツによく聴いた盤はなかったかもしれません。

その代わり、今年最も印象に残ったピアニストとして浜コンのClaire Huangciを挙げることができそうです。雑誌「ショパン」1月号の浜コン特集でも中村紘子が彼女のことを「今回の出場者の中で、ゴルラッチさんと並んで、1,2に入るほどの逸材」と評していました(同時に弱点も指摘していました)が、今後どのように成長していくのか楽しみです。