PetrovのScarlattiソナタ集

Nikolai Petrov

またネットショップをつらつら眺めていたら、Nikolai Petrov(ニコライ・ペトロフ)の中古CDがいくつか出ていたので3枚ばかり買ってみました。今回はそのうちのScarlattiのソナタ集について。ただ全部が彼の演奏ではなく、全17曲のうち12曲がPetorv、5曲がAnatol Ugorski(昔DGから結構CDを出してました)によるものです。

感想としては、なかなか良い演奏です。録音年は不明でやや古くて乾いた感じの音なのですが、それが曲に合っているようで、トリルや同音連打が歯切れよいです。それでいて最初のK.247やK.162のAndante部ではしっとりした情感が込められて、なかなか聴かせます。ただK.387では録音のせいかちょっとバタバタした音で、個人的にはもう少し洗練された(羽根のような)タッチだったらな、という気もします。またK.162の急速部やK.141などは(彼の技巧の見せ所でもあるので)もう少し軽快なテンポを期待していましたが、意外と落ち着いたテンポでちょっと肩透かしです(これはこれで味がありますが)。

一方Ugorskiの方も悪くありませんが、録音条件が悪いのか音質がさらに貧しく、そのせいでちょっと損をしている感じです(定位が安定していないような曲もあります)。

今回もまた多分初めて聴くが何曲か含まれていたのですが、こうやっていろいろな人のソナタ集を買っていけばそのうちかなりの割合の曲を聴けるのかな、なんて思いましたが先は長そうですね(笑)…まだ2割ちょっとというところです。