BrilliantのHaydnクラヴィーアソナタ全集

long_island2005-11-10

先日の日記で購入報告したBrilliant ClassicsのHaydnクラヴィーアソナタ全集ですが、一応ひと通り聴き終えました。全部で52曲あって、実のところ半分以上は初めて聴くような曲なんですが、第一印象としては予想どおりなかなか悪くないです。少なくともStaierやBrautigam盤よりは私のテイストに近いと言えるでしょう。彼らのような指回りの良さというか技巧的流麗さは余りありませんが、時代楽器の奏法・様式によくマッチしていて味のある演奏だと思います。

奏者別の印象としては、弾いている曲や楽器が違うので一概に比較は出来ませんが、Vol.1と2を担当しているBart van Oortがなかなか気に入りました。彼の弾いたHob.XVI-32や50はDENONの小島盤に入っているものですが、それと甲乙付けがたいものがあります。(特に50番の終楽章で主題の前打音を長前打音のように弾くのが私好みだったりします。)小島芳子のVol.7,8も悪くないですが、DENON盤に比べると(期待が大きかったせいか)やや印象が薄いかも。特に私の好きなHob.XVI-40は(Bilson盤とBrautigam盤が一長一短だっただけに)決定的な演奏を期待していのですが、やや微妙です。最後を担当するFukuda Rikoは柔らかい音運びが印象的です(もう少し激しさやドラマティックなところがあるとさらによかったかな)。

個人的にもう一つ感が強かったのは、この中では師匠格と言えるHooglandで、ただこれは特に有名曲のHob.XVI-34や52でこちらの期待ほどでなかったのが大きいのかもしれません。少し余談になりますが、私は主に車の運転中に聴くために好きな曲を纏めてMDに録音することをよくするのですが、今度Haydnのクラヴィーアソナタ集(時代楽器による演奏)のMDを作ろうと思っていて、当然Hob.XVI-34や52ははずせないのですが、Hooglandの演奏でよいのかちょっと微妙なところです。(Schornsheim盤にも手を出した方がよいのかな…。)

ただまだ一通り聴いただけの印象なので、そのうちにまた感想は変わってくるかもしれません。