ピアノコンクール

今日は音コン(日本音楽コンクール)の2次予選の第1日を聴きに行ってきました。
レポートはhttp://homepage3.nifty.com/kyushima/competition/onkon2005-2nd-1.htmlにあるのでここでは詳しく書きませんが、コンクールに関して日頃思っていることを一言。
長年コンクールを聴きにいって、よい演奏(あるいは演奏者)には3つの条件があるように思います。それは

  1. カニック
  2. 音楽センス
  3. 音の良さ

です。メカニックはいわゆる(狭義の)テクニック、指回りとかと同じようなものです。これは説明不要でしょう。音楽センスは緩急や強弱など、あるいは歌心と言ってもよいかもしれません。これは本当にセンスとしか言いようがないもので、生まれつきの素質の要素が大きい気がします。
そして最後はいかにピアノから美しい音を引き出すか。そしてコンクールで日本人の演奏を聴いていると、ここが一番弱いように思います。ひと言で言うと響きに無頓着というか、フォルテ和音で鍵盤をブッ叩いたり、響きが濁ってしまっても平気な人が多い気がします。
これはよく言われるように、ヨーロッパのように空気が乾いて音がよく響くところで育った人と、日本のように高温多湿な(まるで無響室のような、直接音しか耳に届かないような)ところでピアノを練習している人の差かもしれません。向こうの人は、音を出すというより、いかに音を響かせるかを常に考えて弾いているような気がします。
今日の音コンを聴いてもやっぱりそう思ってしまいました。