Bertrand ChamayouのMendelssohnピアノ曲集

[naive V5131]

Chamayouはデビュー盤のLisztを聴いた限りではそれほど惹きつけられるものがなかったのだが、今回のMendelssohnもやはり何かもう一押しが欲しいという印象。確かに指はよく回っているし、明晰で清潔感のあるいかにもフランス的といった演奏なのだが、歌い回しなどいかにも教科書的で、もう少し彼独自の個性を聴いてみたいところ。今のようなクール路線でいくにしても、LuganskyがRachmanionv編の真夏の夜の夢スケルツォで見せたような切れ味の鋭さの域に達すればそれはそれで凄いのであるが。