音楽三昧のJ.S.Bachオルガン編曲集

[CRT-1100]

前回のCDと同時にもう一枚リリースされていて、こちらはオルガン編曲集だが、全体的な印象は前回と同じ。どうやらBachを現代的な感覚でアレンジする、ということではなく、あくまで当時の様式、奏法に従って演奏するというのがコンセプトらしい(というか、こちらのライナーにはそのようなことが書いてあった)。ただそうなると世の古楽アンサンブルの演奏と比較してしまうのだが、その点で音の勢いや開放感、伸びやかさが少々足りない感じがする。ソロ的な部分は比較的よいのだが、アンサンブルになると(出すぎてはいけないという意識が働くのか)どこか大人しくなっている印象を受ける。そんな中でBWV565のトッカータ部分はソロのパッセージの応酬という曲想のせいかなかなか楽しめる。